どうも、しがない研究者『ノウキン』です。
今回は見た目のインパクトが強力な生物を紹介します。
あなたは「見た目のインパクトが強力な生物」と聞いて何を思い浮かべますか?
オスに立派なタテガミのある『ライオン』?
それとも背中に無数のトゲのある『ハリネズミ』?
人によって様々な生物を思い浮かべると思います。
そんな中で、筆者が真っ先に思い浮かべるのは『ハダカデバネズミ』。
まさに「名は体を表す」を体現した生物であり、ほとんど毛がなく出っ歯なネズミです。
ただし、実際にはアンテナの役割を担う『感覚毛』が所々に生えており、完全に裸ではありません。
そのインパクトのある見た目は、一度見たら忘れることはできないでしょう。
名前そのままの見た目!
ブサかわいいを具現化した感じが個人的に好き(笑)
お褒めいただき、ありがとうございます。
びっくりした!
布団をもったハダカデバネズミ…?
ハダカデバネズミの『デバ吉』と申します。
僕達のことを紹介していただけると聞いて、ハダカデバネズミの代表として来ました。
色々ツッコミたいことはあるけど、一旦置いときます。
デバ吉、よろしくお願いします!
話が早くて助かります。
こちらこそよろしくお願いしますね。
インパクトのある見た目でブサかわいさも兼ね備えたハダカデバネズミ。
今回はそんなハダカデバネズミについての第1回目の記事です。
本記事ではハダカデバネズミの生態を中心に解説します。
ハダカデバネズミの基本的な内容がまとめられた記事になりますので、ぜひ最後までお読みください。
ハダカデバネズミの基本情報
ところで、ノウキンさんはハダカデバネズミのことをどれくらい知っているんですか?
ブサかわいい生物ってこと以外ほとんど知りません!
それでよく紹介しようと思いましたね…
では、僕がハダカデバネズミの基本的なことから説明しますね。
その名前と見た目のインパクトのせいで他の情報が疎かになりがちなハダカデバネズミ。
ハダカデバネズミ自体を知っていても生息地や分類などの基本的な情報を知っている人は多くありません。
本章では、そんなあまり知られていないハダカデバネズミの基本的な情報を解説します。
【生息地】アフリカのサバンナで地下生活
野生のハダカデバネズミの生息地はアフリカ東部の熱帯乾燥地帯。
具体的な国で言うと、エチオピア、ケニア、ソマリアです。
そのエリアには多様な生物が生息する広大な草原、いわゆるサバンナが存在。
ライオンやゾウなどが生息するこの広大なサバンナにハダカデバネズミも生息しています。
ハダカデバネズミはアフリカ東部、いわゆるサバンナと呼ばれる場所に生息しています。
生息地がアフリカのサバンナ!?
ライオンとかに食べられちゃいそう(汗)
地上では肉食動物の餌になるでしょうね。
それを避けるために、僕達は地下で生活しているんです。
アフリカのサバンナはライオンなどの肉食動物も生息する弱肉強食の世界。
そんな過酷な環境で弱者側であるハダカデバネズミが地上で生存できる可能性は極めて低いです。
肉食動物の餌にならないために、ハダカデバネズミは基本的に地下でコロニー(集団)を形成して生活しています。
コロニー内の個体数は数十〜数百匹にも及ぶため、巣も長大になりがち。
最大で全長3km以上の巣が見つかったこともあるそうです。
草食性であるハダカデバネズミの主な餌は地下にある植物の根やイモであり、この長大な巣は大量のハダカデバネズミが地下の餌を求めて地面を掘りまくった結果であると考えられています。
地上に餌を探しに行く必要がほとんどないので、ハダカデバネズミは地下で生活を完結させています。
巣がとても長いのに加えて地下にある植物の根やイモを食べるので、地上に出る必要がないんですよ。
地下で生活が完結するなら肉食動物に食べられる心配はないですね!
巣にヘビが侵入することはありますけどね。
その時の対処はまた後ほど説明します。
【分類】一属一種のデバネズミ
生物の分類体系は一般的に「ドメイン→界→門→綱→目→科→属→種」という順になっています。
ヒトを例に挙げると、「真核生物→動物界→脊椎動物門→哺乳綱→霊長目→ヒト科→ヒト属→ヒト」。
また、上記以外の分類階級以外に『亜目』など各階級の間にさらに細かい階級が入る場合があります。
このように生物の分類体系を構築していく学問を『分類学』と呼びます。
上記内容を踏まえてハダカデバネズミを分類すると、「真核生物→動物界→脊椎動物門→哺乳綱→齧歯目→(ヤマアラシ亜目→)デバネズミ科→ハダカデバネズミ属→ハダカデバネズミ」。
ある程度分類学を学んだことがある方は、『齧歯目』までは予想できたのではないかと思います。
齧歯目は発達した前歯(門歯)と繁殖力が高いことが特徴の『哺乳綱』(以降、『哺乳類』)の分類。
哺乳類の中では最大である約2000〜3000種が発見されており、それらは『ネズミ亜目』・『リス亜目』・『ヤマアラシ亜目』の3つにさらに分類されます。
名前に「ネズミ」が付くのでネズミ亜目と思われがちなハダカデバネズミですが、実際の分類はヤマアラシ亜目。
完全に特徴を捉えていると思えたハダカデバネズミという名前でしたが、分類学的にはヤマアラシの方が近く、まさかの「ネズミ」の部分が的外れだったのです。
『ヤマアラシ亜目』って…
ハダカデバネズミはネズミじゃないんですか!?
分類学的にはヤマアラシの方が近いですね。
ちなみに、それ以降の分類階級は15種しかいない『デバネズミ科』、そして現状唯一の『ハダカデバネズミ属』です。
一属一種のネズミ…
いえ、ヤマアラシなんですね!
デバネズミ科なので「一属一種のデバネズミ」の方が適切かと。
意外とデバネズミにはこだわるんだ。
目(亜目)の下の分類階級である『科』において、ハダカデバネズミは『デバネズミ科』に分類。
デバネズミ科は15種発見されており、いずれの種も地下で生活することが共通しています。
しかし、体毛がほとんどないのはハダカデバネズミのみ。
さらに、1万〜数百万年前の化石が見つかっていることから、ハダカデバネズミは比較的初期の段階で分化した独特な種であると考えられています。
これらの観点から『属』の分類階級の時点で独立しており、現状唯一の『ハダカデバネズミ属』に分類されています。
ハダカデバネズミは何万年も前から存在する種と考えられています。
何万年もから!?
ご先祖様はかなり早い段階で独自の進化をしたんでしょうね。
体毛がほとんどない特徴はデバネズミ科の中でもハダカデバネズミだけですし。
ハダカデバネズミは分類的にかなり独特な生物なんですね。
ハダカデバネズミがどんな生物かわかっていただけたみたいですね。
それでは、次はその特殊な生態について説明しましょう。
『真社会性』とは?
ハダカデバネズミは集団生活しているんですよね?
どんな感じで生活してるんですか?
各個体が役割分担して生活してます。
女王をコロニーのトップとした上下関係がありますね。
カースト制ってやつですね(汗)
専門的には『真社会性』と呼ぶそうですよ。
当初は見た目が特徴的なだけのマイナー生物だったハダカデバネズミ。
しかし、1981年に『真社会性』を形成するという論文が出たことにより研究者達に注目され始めました。
真社会性を簡単に説明すると、限られた繁殖個体と様々な役割をもつ多数の非繁殖個体で社会を形成した生態。
本章では、真社会性の条件とそれを形成するハダカデバネズミが注目された理由を解説します。
真社会性の条件
上述した通り、真社会性では繁殖個体と非繁殖個体が明確に分かれています。
しかし、真社会性の条件はこれだけではありません。
真社会性の条件として挙げられるのは以下の3つ。
- 繁殖個体が限定的
- 二世代以上が同居
- 非繁殖個体の育児への参加
ハダカデバネズミの場合は後ほど紹介する1匹の『女王』と数匹の『王』のみが子どもを産む繁殖個体。
繁殖個体である女王をトップとして、その血縁関係にある非繁殖個体がコロニー内で同居しています。
非繁殖個体には様々な役割が分担されており、その役割の一つとして女王が産んだ子どもの育児を手伝います。
以上のことから、ハダカデバネズミは真社会性の上記3つの条件を満たしていると言えます。
真社会性を形成する生物は子どもを産む個体が決まってるんですね。
ハダカデバネズミは女王と王だけで繁殖します。
僕みたいな下っぱは子育てを手伝う感じですね。
なんだか女王アリと働きアリみたい(汗)
まさにその通りです。
アリは真社会性を形成する代表的な生物ですよ。
ということは、ハダカデバネズミはアリと同じ生態ってこと!?
真社会性を形成する哺乳類の生物は超希少
真社会性では繁殖個体が限られるので、1匹で大量に出産または産卵が可能な生物しか基本的に成立しません。
実際、真社会性を形成する生物の大半は大量に産卵が可能な昆虫であり、代表的なのは『ハチ』と『アリ』。
どちらもハダカデバネズミと同様に女王を繁殖個体とする生物ですね。
ただし、胎生のハダカデバネズミと異なりハチとアリは卵生の生物。
また、種にもよりますが、どちらも一度に大量の卵を産むことができます。
その数は数十〜数百にも及び、生涯の産卵数は数千〜数万と考えられています。
ここまでとは言わなくとも、真社会性を形成するには繁殖個体の繁殖力の高さが重要であることは伝わるかと思います。
真社会性の形成には繁殖個体がいかに多くの子孫を残せるかが鍵になります。
一度に産める数に限りのある哺乳類は無理ゲーですやん(汗)
基本的にはそうですね。
仮に子孫を多く残せたとしても別の問題がありますし。
一方で、胎生である哺乳類の生物は一度に出産できる数が少なく、妊娠できる期間も限られています。
あの悪名高い『ハツカネズミ』ですら1匹が生涯で出産するのはせいぜい100匹程度と考えられているので、大半の哺乳類の生物はそもそも真社会性を形成する土俵にすら立てません。
「100匹産めれば可能なのでは?」と思われるかもしれませんが、仮に子孫を多く残せても別の問題が生じます。
その問題とは、食料不足。
ハチやアリのように小さな生物は果実を1つ見つければコロニー全体を養うことができます。
しかし、それらより遥かに大きな哺乳類の生物は果実1つでは数十〜数百匹いるコロニー全体分には到底足りません。
つまり、コロニー内の個体数が多くなるほど食料不足のリスクも高くなるということ。
このリスクを避けるためかはわかりませんが、哺乳類の生物では2〜20匹程度の少数の群れで活動する例が多いです。
これらの理由もあり、哺乳類の生物が真社会性を形成する例はほとんどありません。
そんな中でハダカデバネズミが真社会性を形成するという論文が発表されれば、研究者達は当然注目します。
論文が発表された1981年当時は初めて発見された真社会性を形成する哺乳類の生物だったわけですから、ハダカデバネズミの注目度は一気に跳ね上がったというわけです。
その希少性は2024年現在でも変わっておらず、真社会性を形成する哺乳類の生物はハダカデバネズミ以外では同じデバネズミ科に分類される『ダマラランドデバネズミ』しか発見されていません。
真社会性を形成する哺乳類の生物は現状2種のみ。
現在発見されているのはハダカデバネズミと同じデバネズミ科のダマラランドデバネズミだけなんですよ。
哺乳類でたったの2種…
そりゃ、研究者は注目しますよね!
この発見からハダカデバネズミの注目度が一気に上がったそうですよ。
真社会性についてある程度説明したので、次はハダカデバネズミのコロニー内での役割を紹介しますね。
コロニー内の役割
ハダカデバネズミのコロニーにはどんな役割があるんですか?
大まかには『女王』・『王』・『兵隊』・『雑用』の4つです。
まずはコロニーのトップである女王から説明しますね。
女王は怖そうだなー
残念ながら、その予想は当たっています。
コロニーのトップ『女王』
上述した通り、ハダカデバネズミのコロニーは一般的に数十〜数百の個体で形成されています。
その頂点に君臨するのが『女王』。
女王の主な役割は出産と子育てであり、一度に出産する数は10〜20匹。
飼育下では年に4回出産するそうなので、単純計算すると年40〜80匹出産可能ということになります。
ただし、環境の整っていない野生では出産回数が減っていると考えられています。
また、驚異的なのは生存期間中ずっと妊娠可能なこと。
詳しくは別記事で解説しますが、ハダカデバネズミは寿命が数十年ある長寿な生物なので、女王が健康であれば生涯で1000匹近く出産可能であると推測できます。
実際はもっと少ないかもしれませんが、女王のこの繁殖力の高さが真社会性を形成できる理由の1つなのでしょう。
また、それ以外の女王の役割として他の個体を叱咤して働かせる役割もあります。
長大な巣の中を見回りして、サボっている個体がいれば容赦無く働かせます。
女王の体は他の個体よりも大きいため、その様子はまさに独裁者という感じなんだとか。
仕事をサボっているのと、女王にめっちゃ怒られます。
僕も女王である母親にボコボコにされました。
やっぱり女王は怖い(汗)
最初から女王になる個体は決まってるんですか?
決まってませんよ。
メス同士で争って女王を決めるんです。
女の戦いってやつか…
とても強い権力を持つ女王ですが、女王になる個体は先天的に決まっていません。
既存の女王が亡くなった際にコロニー内でメス同士の争いが起こり、その戦いの勝者が女王となります。
ちなみに、この戦いに勝利して女王になった個体は体内のホルモンバランスが変化して体が巨大化。
女王になった途端に体が大きくなる具体的なメカニズムは解明されていないそうですが、これにより女王は出産に耐えられる体になると考えられています。
しかし、ここで終わらないのが女の戦いの恐ろしいところ。
争いの後も常に他のメスが女王の座を狙っています。
自分の娘に女王の座を狙われることもざらにあるんだとか。
女王が巣を見回りするのは、他のメスが反逆を起こさないように見張る意味合いもあると考えられています。
このようにトップの座を守る女王のストレスは尋常ではありません。
実際、同じコロニー内のハダカデバネズミのストレスホルモン値を比較すると、女王のストレスホルモン値が最も高いという研究結果が得られているそうです。
女王だった僕の母親は下克上されて亡くなりました…
しかも下克上した相手は妹だったので、複雑な心境です。
自分の娘に襲われる可能性があるなんて、女の戦いは恐ろしすぎる…
コロニーのトップは苦労が絶えなそうですね(汗)
コロニーのトップである女王も大変ですが、オスのトップである『王』も大変なんですよ。
オスの繁殖個体『王』
ストレスの溜まった女王の吐口となってしまうのが『王』。
オスの繁殖個体であり、コロニー内に 1〜3 匹いると言われています。
女王に次ぐ権力をもっていると考えられていますが、基本的には女王の言いなりの立場。
女王からの交尾の要求に対する拒否権は基本的になく、最初は丸々していた体が日に日にやせ細ってしまうそうです。
さらに、ストレスホルモン値も女王に次ぐ高さで寿命は比較的短い傾向。
ひどい時には女王の座を争うバトルに巻き込まれて、お亡くなりになることもあるんだとか。
王は女王のストレスの吐口みたいなものですね。
寿命もそんなに長くないそうですし。
救いが無さすぎて泣けてきた…
ハダカデバネズミの世界でも男は辛いんですね(泣)
僕は絶対に王になりたくないですね。
次に紹介する『兵隊』の方がまだマシです。
自己犠牲でコロニーを守る『兵隊』
ここまでは真社会性におけるカースト上位の役割の解説をしてきました。
次はカースト下位である『兵隊』の役割を解説します。
兵隊は体格の良い非繁殖個体がなることが多い役割です。
普段はあまり動かずに待機していますが、天敵のヘビなどがコロニーに侵入してくると真っ先に戦いに行きます。
しかし、ハダカデバネズミは基本的にヘビには歯が立ちません。
そのため、兵隊は自分が食べられることで時間を稼ぎます。
自身が食べられている間に他の個体が通路を塞ぐという捨て身の戦法。
この戦法によってコロニーの被害を最小限に抑えるのです。
兵隊は普段は待機してますが、いざとなったら自分を犠牲にしてでもコロニーを守ってくれます。
自分の命を顧みないなんて、まさに自己犠牲の精神(泣)
なんて勇敢なハダカデバネズミ達なんだ…!
僕も兵隊には敬意を表しています。
そのせいか、たまに彼らの英霊が見えるんですよね。
心臓を捧げよ!
こんな感じで。
某調査兵団の服を着てる気がするけど、見なかったことにしよう。
縁の下の力持ち『雑用』
最後に解説するのは、コロニー内のカースト最下位である『雑用』。
雑用の役割は、食料探しやコロニーの環境整備(穴掘りや清掃など)、子育てのサポートなど多岐に渡ります。
雑用は色んな仕事をしてるんですよ。
ちなみに、僕も雑用です。
デバ吉は雑用なんですね!
具体的にどんな仕事を担当してるんですか?
『ふとん係』です。
ふとん…係…?
デバ吉がもってる布団が関係してるんですか?
これは皆さんの印象に残るようにもってるだけですよ。
実際は僕自身の体が布団になります。
その布団使わないんかい!
ていうか、デバ吉の体を布団にするってどういうこと!?
雑用には上述した想像しやすい役割だけでなく、『ふとん係』というハダカデバネズミ特有の役割も存在します。
過去に上野動物園がX(旧 Twitter)で実際の動画をあげているので、まずはご覧ください。
こんな感じで、ふとん係の体そのものが布団になるんですよ。
ギュウギュウ詰めやん(汗)
ここまでする意味があるんですか?
僕達は体温が周囲の温度と連動する『変温動物』。
なので、他の個体を温めることができるんですよ。
ハダカデバネズミって変温動物なんだ!
確かに、こんなに詰め込まれてたら寒くはなさそうですね(笑)
ふとん係が存在する背景には、ハダカデバネズミが『変温動物』であることが関係しています。
変温動物は外部の温度に応じて体温が変化する動物であり、周囲の温度が低下すると体温も低下してしまいます。
特に子どものハダカデバネズミはまだ体温調節が上手くできず命に関わる可能性があるので、対応が必須です。
この時に活躍するのが、ふとん係。
ふとん係の体温で子ども達を保温し、体温の低下を防ぐことができるのです。
一見おかしな役割ですが、実は次世代を守るのに重要な仕事ということです。
子ども達を寒さから守る重要な仕事なんですよ。
寝るのが得意な僕には天職です。
僕も寝るのが得意だし、ハダカデバネズミに生まれ変わったら『ふとん係』になりたい!
そうなったら、一番下の布団になってもらいますね。
ひどい…
冗談ですよ(笑)
それにしても、ふとん係は何重にも重なってますよね?
下の方のハダカデバネズミは窒息しないんですか?
その心配はありません。
地下で暮らす僕らは低酸素に耐性があるんです。
さらっと言ってるけど、とんでも能力な気が…
ハダカデバネズミにはもっと凄い能力があるんですよ。
今回はキリが良いので、その能力については次回お話しますね。
エピローグ
今回の説明で少しはハダカデバネズミのことを知ってもらえましたか?
全然知らないことばかりで驚きの連続でした!
ハダカデバネズミのこともっと詳しく知りたいです!
そう言ってもらえて嬉しい限りです。
では、今回の説明で参考にした本を紹介しますね。
哺乳類では珍しい生態をしているハダカデバネズミ。
ここまで読んでいただいた読者の皆様には、興味をもっていただけたかと思います。
より詳しくハダカデバネズミのことを知りたくなった方には、本記事の参考文献である以下の書籍がオススメです。
ハダカデバネズミの写真やイラストがカラーで見やすく、本記事で紹介できなかった内容が数多く書かれています。
また、日本で唯一ハダカデバネズミを飼育している『熊本大学大学院 生命科学研究部』にあるハダカデバネズミ研究室、通称『くまだいデバ研』のメンバーのインタビューも載っています。
ハダカデバネズミ研究の実体験や今後の見通しなども知ることができますので、ハダカデバネズミを扱う研究をしたい方はぜひご一読することをオススメします。
この本、めっちゃ読みやすいですね!
本で紹介されている『くまだいデバ研』も気になります!
日本で唯一ハダカデバネズミを飼育している研究室ですね。
くまだいデバ研のハダカデバネズミの飼育数は600匹を超えるそうなので、日本で今後ここを超える規模の研究室は出てこないでしょうね。
飼育数が600匹を超える!?
すごい規模ですね!
研究室の規模も凄いですけど、率いている先生も凄いんですよ。
くまだいデバ研を率いるのは、三浦恭子先生。
三浦先生は2017年11月に熊本大学大学院の准教授に着任し、くまだいデバ研を立ち上げました。
学生時代はiPS細胞で有名な山中伸弥先生を師事していたこともあり、ハダカデバネズミの細胞由来のiPS細胞を作成した実績があります。
その功績が評価されて2018年には科学技術分野で文部科学大臣表彰を受賞されています。
つまり、三浦先生およびくまだいデバ研の研究は国からも注目されているというわけです。
三浦先生やくまだいデバ研についてもっと知りたい方は、以下にくまだいデバ研のホームページとX(旧 Twitter)のURLを載せますので、ぜひチェックしてみてください。
文部科学大臣表彰…
つまり、国から注目されているってことですね!
それだけ凄い成果を残しているということです。
ハダカデバネズミの今後の研究は三浦先生の手にかかっていると言っても過言ではないかもしれませんね。
一体どんな研究をしているんだろう…
めっちゃ気になります!
次回からは三浦先生を始めとしたくまだいデバ研が出した論文を参考にする予定なので、楽しみにしてください。
それは楽しみです!
デバ吉、今回はありがとうございました!
次回もよろしくお願いしますね!
どういたしまして。
では、僕は一旦ふとん係の業務に戻ります。
それって昼寝しに行くだけなんじゃ…?
本記事はこれで終わりです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!