新年早々パルデア地方のポケモンをゲットするぞー
ん?近くに何かいるっすね。
スシスシー
あれは『シャリタツ』!
お寿司に似た姿をしてることで話題のポケモンっす!
あなたは『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』でパルデア地方の冒険楽しんでいますか?
パルデア地方を冒険していると数多くの不思議な生態のポケモンに出会います。
そんなパルデア地方のポケモンの中でも特に不思議な生態をしているのが『シャリタツ』。
シャリタツには『そったすがた』・『たれたすがた』・『のびたすがた』の3種類の姿があり、それぞれ以下のような姿をしています。
タイプは「ドラゴン・みず」で意外にもドラゴンタイプに分類されますが、体長は0.3 mと小柄です。
ちなみにポケモン界で主人公と言われるドラゴンタイプの『ガブリアス』の体長は1.9 m、その進化前の『フカマル』は0.7 mであり、シャリタツがドラゴンタイプの中でかなり小さい部類であることがわかります。
体長の小ささにも驚きですが、シャリタツの最大の特徴はお寿司に『擬態』することです。
お寿司に擬態したシャリタツは、『そったすがた』は海老、『たれたすがた』はマグロ、『のびたすがた』は玉子の握り寿司に似ている姿をしています。
シャリタツはなんでお寿司に擬態してるんだろう?
こんな草原でお寿司のふりをしても目立つだけな気がするっす。
声がすると思ったら、いつぞやのカンガルー君じゃないか。
シャリタツをじっと観察しているようじゃが、何か考え事かね?
ドクターO!お久しぶりっす!
シャリタツがなんでお寿司に似ているのかちょっと考えてました(汗)
ちょうどワシもそれを調べていたところじゃ。
考えをまとめたいから、また話を聞いてくれんかね?
ぜひ、お願いします!
本記事では「シャリタツがお寿司に擬態する理由」を考察します。
筆者の考えを多く含みますので、あくまで考察であることをご了承いただけますと幸いです。
擬態の種類
シャリタツは『ぎたいポケモン』に分類されておるんじゃが、お前さんは『擬態』についてどれくらい知っとるんじゃ?
そう言われるとあまり知らないっす(汗)
では、まずは擬態について説明しようかのー
擬態にはいくつか種類があるんじゃよ。
『擬態』とは「生物が姿を他の物に似せること」ですが、その目的によっていくつかの種類に分けられます。
本記事では、『隠蔽的擬態』・『攻撃擬態』・『標識的擬態』を紹介します。
隠蔽的擬態
『隠蔽的擬態』は植物などにそっくりな姿をすることで周辺に溶け込み、捕食者に発見されないことを目的とした擬態です。
一般的に思い浮かべられる擬態であり、主な例としては枯葉に擬態する『ムラサキシャチホコ』がいます。
丸まった枯葉そっくり!
これは簡単には見つからないっすわ(汗)
『隠蔽的擬態』は捕食者に発見されないことが目的じゃからのー
日本全国に分布しているとはいえ、『ムラサキシャチホコ』を見つけるのは大変じゃぞ。
攻撃擬態
被食者が身を隠すことを目的とする隠蔽的擬態に対して、『攻撃擬態』は捕食者が獲物を狩ることを目的とした擬態。
植物などに擬態して獲物を待ち伏せする種が多く、主な例としては花に擬態する『ハナカマキリ』がいます。
『攻撃擬態』は捕食者が狩りをするのが目的なんじゃ。
有名なのは、『ハナカマキリ』じゃな。
ハナカマキリは知ってるっす!
他にも攻撃擬態をする生物はいるんっすか?
有名な生物だと、魚類の『チョウチンアンコウ』じゃな。
昆虫や魚類だけでなく鳥類にも攻撃擬態をする生物はおるぞ。
標識的擬態
目立たないようにする隠蔽的擬態とは反対に、『標識的擬態』は目立つことで捕食者を欺くことを目的とした擬態。
主な例としては、ハチに擬態する『ハナアブ』がいます。
ハチなどの毒をもつ生物の中には黄色と黒色の体色をしている種が多くおり、この色の組み合わせはヒトを含めた動物に『警戒標識』として認識され、捕食者に狙われにくくなります。
ハナアブは毒をもっていませんが、ハチに擬態することによって捕食者に毒をもっていると誤認させています。
このように毒をもたない生物が毒をもつ生物に姿を似せる標識的擬態は『ベイツ型擬態』とも呼ばれます。
ハチは警戒標識で毒をもっていることを強調しておるが、『ハナアブ』はそのハチに擬態することで捕食者に狙われにくくしているのじゃ。
確かに黄色と黒色の組み合わせは本能的に警戒しちゃいますし、ハナアブはめっちゃ賢いっすね!
ハナアブのような標識擬態は『ベイツ型擬態』と呼ばれておる。
今回はもう一つ代表的な標識擬態を紹介するぞ。
ベイツ型擬態は毒をもたない生物が毒をもつ生物に擬態するのに対して、毒をもつ生物が毒をもつ生物に姿を似せる標識的擬態は『ミューラー型擬態』と呼ばれます。
主な例としては、南北アメリカ大陸の熱帯域に生息する『ドクチョウ属』がいます。
それぞれの種が毒をもっており、ドクチョウを一度食べた鳥類などの捕食者は学習して二度と食べなくなりますが、1匹の捕食者がドクチョウに毒があると認識するためには最低1匹のドクチョウが犠牲になる必要があります。
1種類のドクチョウが捕食者の犠牲になり続けるとその種の存続に関わるため、複数の種が同じような姿に擬態することで捕食者に狙われるリスクを分散していると考えられています。
『ミューラー型擬態』は捕食者に狙われるリスクを分散するための擬態であると考えられておる。
1種毎の犠牲を減らすのが目的ってことかー
擬態にも色々な種類があるんっすね!
ヘイラッシャを利用する
擬態についてよくわかったけど、お寿司に擬態するのはどれにも当てはまらない気がします(汗)
寿司に擬態する生物は現実世界にはいないからのー
じゃが、ワシは攻撃擬態に分類されると考えておる。
攻撃擬態!?
シャリタツは狩られる側な気がするっすけど…
意外かもしれんが、シャリタツは『ヘイラッシャ』というポケモンと連携して獲物を狩るのじゃよ。
体長が小さいシャリタツですが、見た目に反して実は捕食者側のポケモン。
シャリタツは自身の弱さを理解しており、力の強い『ヘイラッシャ』というポケモンと連携して獲物を狩ります。
シャリタツが獲物を誘き寄せ、ヘイラッシャが獲物を狩るという見事な連携。
指示を出しているのはシャリタツであり、頭の良くないヘイラッシャはそんな賢いシャリタツを親分のように慕っています。
獲物を誘き寄せるために擬態しているなら、確かにこれは攻撃擬態と考えられるっすね!
頭脳派のシャリタツらしい攻撃擬態じゃな。
ヘイラッシャはシャリタツを親分のように慕っていて、まるで師弟関係みたいっすね!
それは微妙なところじゃの…
ワシはシャリタツがヘイラッシャを利用していると考えておる。
ヘイラッシャが利用されてるなんて…
なんでそう考えてるんっすか?
その理由はシャリタツのモチーフにあるんじゃ。
シャリタツのモチーフは複数いると考えられており、その内の1つはサーモンや海老のお寿司にそっくりな『ウオノシラミ属』の一種です。
現実世界にもお寿司そっくりな生物がいるんっすね!
何か悪さをする生物なんっすか?
いや、問題は別のモチーフの生物にあるんじゃ。
ポケモンにはそれぞれバトルなどに役立つ特性があり、シャリタツの特性は『しれいとう』。
味方にヘイラッシャがいると口の中にシャリタツが入り、ヘイラッシャの能力値を大幅に強化する特性です。
ちなみに、この時のヘイラッシャはHP以外の能力値が上昇し、かなりの強ポケモンになります。
また、以下のポケモンずかんの説明から、シャリタツはバトル時以外でもヘイラッシャの口の中にいると考えられます。
小型のドラゴンポケモン。ヘイラッシャの口の中に棲み外敵から身を守っている。
ポケモンずかん『ポッケトモンスター スカーレット』
これらのことからシャリタツのもう一つのモチーフとして考えられるのが寄生虫である『ウオノエ』。
ウオノエは魚の口の中に寄生し、その魚から体液や血液を吸って自身の栄養にするという恐ろしい寄生虫。
しかし、シャリタツはウオノエのように常にヘイラッシャの口に寄生しているわけではなく、陸地にいることも多いです。
これはシャリタツがヘイラッシャから栄養を奪うより狩りに利用した方が効率的と考えた結果だと考察します。
このような考察になった理由は、ヘイラッシャが頭が良くなく狩りが苦手なポケモンであること。
大食らいだがエサを取るのは苦手。シャリタツとコンビを組んで獲物を捕らえるのだ。
ポケモンずかん『ポッケトモンスター スカーレット』
シャリタツを親分のように慕っている。力持ちだが頭はあまり良くないらしい。
ポケモンずかん『ポッケトモンスター バイオレット』
狩りが苦手なヘイラッシャが単独で大量の栄養を得られるはずがなく、奪える栄養もたかが知れています。
しかし、巨体で力の強いヘイラッシャはシャリタツにとって自身の短所を補い住処にもなる便利な存在。
そこでシャリタツは自身が獲物を誘き寄せるという役割を担ったと考えられます。
こうすることでヘイラッシャの狩りの成功率が上がり、餌を分け合うことでシャリタツは最低限の労力で効率的に栄養を得ることが可能。
しかも、ヘイラッシャからの信頼も得られてシャリタツを全力で守ってくれるという一石二鳥の戦術です。
魚の口の中に寄生するウオノエがモチーフ…
まさかシャリタツもヘイラッシャに寄生しているってことっすか?
ワシはその可能性が高いと予想しておる。
ただし、栄養を一方的に奪うのではなく、ヘイラッシャに狩りを成功させ分け前をもらう方針を取っているようじゃな。
なんだ、シャリタツいいやつじゃないっすか!
恐らく、ヘイラッシャの狩りが下手でそっちの方が効率的と考えた結果じゃろうがな。
やっぱりひどい(汗)
お寿司への擬態はヘイラッシャを呼び出す合図説
最後にシャリタツがお寿司に擬態する理由を考察していくぞ。
今までの感じだと獲物を誘き寄せるためじゃないんっすか?
それはそうなんじゃが、一般的な野生ポケモンにお寿司という概念があると思うか?
ないと思うっす(汗)
じゃあ、なんでお寿司に擬態してるんっすか?
恐らく、シャリタツは獲物に対しては魚に擬態し、ヘイラッシャに対してはお寿司に擬態してるとワシは考えておる。
意外に思われますが、シャリタツの獲物は鳥ポケモン。
鳥ポケモンがおもな獲物だ。自分の弱さを知っており仲間とコンビで狩りをするぞ。
ポケモンずかん『ポッケトモンスター スカーレット』
しかし、上空にいる鳥ポケモンに対してお寿司に擬態しても角度次第ではお寿司に見えない可能性が高いです。
鳥ポケモンは魚ポケモンを狙うことが多いようなので、獲物である鳥ポケモンを誘き寄せるためにシャリタツは元々魚ポケモンに擬態していると考えられます。
しかし、ただ鳥ポケモンを誘き寄せても負ける可能性が高く、獲物を狩るにはヘイラッシャの協力が必要不可欠。
ヘイラッシャにも獲物が近くにいることを伝える手段が必要になります。
そこでシャリタツが考えたヘイラッシャへの伝達方法がお寿司のポーズ。
ヘイラッシャは『いっちょうあがり』というお寿司を敵にぶつける技を覚えており、お寿司の概念を知っている数少ないポケモンと考えられます。
なぜヘイラッシャがそんな技を覚えるのかは謎ですが、シャリタツはそのことを利用してお寿司のポーズ(擬態)をヘイラッシャに対する獲物が近づいた合図にしていると考察します。
お寿司に擬態することで獲物と同時にヘイラッシャも呼び寄せているのではないかと考えておる。
シャリタツは徹底的にヘイラッシャを利用してるんっすね(汗)
流石は頭脳派ドラゴンといったところかの。
エピローグ
今回も話を聞いてくれてありがとうのー
考えがまとまってきたわい。
こちらこそ勉強になりました!
シャリタツについて調べたくなったので、早速ゲットしてくるっす!
即行動とは良い心がけじゃな。
この湖付近にはヌシポケモンもいるから気を付けるんじゃぞー
了解っす!
ドクターO、今回もありがとうございました!
◆
◆
数分後、『オージャの湖』にて
ヌシヌシー
早速見つけたっす!
シャリタツ、ゲットさせてもらうっすよ!
オレヌシー
え?
ノウキンは目の前が真っ暗になった。
同じような展開が『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』でありますので、気になる方はパルデア地方へ冒険に行って自身の目で確かめてください。
今回の記事はこれで終わりです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!